2005年04月13日
バラライカ Balalaika
スピリッツにホワイト・キュラソーとレモンジュースを加えシェイクするカクテルは、いろいろなバリエーションがあります。
ジンベースだとホワイト・レディ、ウオツカベースだとバラライカ、ブランデーベースだとサイドカー、ラムベースだとXYZ。
テキーラベースでスノースタイルにするとマルガリータ。
最近知ったのですが、スコッチ・ウイスキーベースのサイレント・サードというのもあるらしいですね。
この中で一番初めに世に出たカクテルは、ホワイト・レディだと言われています。
ホワイト・レディは、1919年にロンドンの「シローズ・クラブ」の名バーテンダー、ハリー・マッケルホーン氏の作。
もともとはジンベースではなく、ホワイト・ペパーミントを使っていたという話もあります。
また、サイドカーは、パリに渡って「ハリーズ・ニューヨーク・バー」の初代オーナーになったマッケルホーン氏が、1933年に生み出したという説が有力のようです。
さて、バラライカは、先の二つのカクテルからはだいぶ経ってから世に出ました。
その誕生の経緯は明らかではありませんが、1965年に「サボイ・カクテル・ブック」に初めて登場しています。
バラライカは、ロシアの民族楽器であることから、ウオツカからの連想で名付けられたとはすぐに想像出来るでしょうが、何故バラライカという名前が付けられたのかは、定かではありません。
ここで、面白い説を提示しているサイトを見つけました。
アサヒビールのWEBサイトの中の「カクテルガイド」というコーナーにこんな記述があります。
この〈バラライカ〉、初出は1965年に改版された『ザ・サヴォイ・カクテル・ブック』であったそうなのですが、この年は、デイヴィッド・リーンが監督をつとめたある有名な映画が封切りされた年でもありました。
『ドクトル・ジバゴ』です。
原作者であるロシアの文豪パステルナークは、この作品で1958年のノーベル文学賞に選ばれながら、当時の政治事情で辞退せざるをえなかったという逸話を残しているほどで、これがいかに当時話題になったかというのは、アカデミー賞の五部門を制したことからもうかがえるというもの。
そんな話題作のなかで、バラライカという楽器は、音楽に、そして映像にと、八面六臂の活躍をします。おそらくはジバゴが愛したふたりの女性の影をも薄くさせるほど・・・。
恋人を亡くしたという〈マルガリータ〉の悲恋譚ほど知られた話ではありませんが、〈バラライカ〉に色気のなさを感じたら「ラーラのテーマ」を思い出すのがよいでしょう。
バラライカが「サボイ・カクテル・ブック」に登場した年と、『ドクトル・ジバゴ』という映画が封切りされた年が一緒というのは、この話を読む限り偶然ではない気がしています。
カクテルの名前ひとつでも、とても興味深いものです。
こんな話題も酒の肴にいかがですか?
PHOTO : 府中市・BAR American
ジンベースだとホワイト・レディ、ウオツカベースだとバラライカ、ブランデーベースだとサイドカー、ラムベースだとXYZ。
テキーラベースでスノースタイルにするとマルガリータ。
最近知ったのですが、スコッチ・ウイスキーベースのサイレント・サードというのもあるらしいですね。
この中で一番初めに世に出たカクテルは、ホワイト・レディだと言われています。
ホワイト・レディは、1919年にロンドンの「シローズ・クラブ」の名バーテンダー、ハリー・マッケルホーン氏の作。
もともとはジンベースではなく、ホワイト・ペパーミントを使っていたという話もあります。
また、サイドカーは、パリに渡って「ハリーズ・ニューヨーク・バー」の初代オーナーになったマッケルホーン氏が、1933年に生み出したという説が有力のようです。
さて、バラライカは、先の二つのカクテルからはだいぶ経ってから世に出ました。
その誕生の経緯は明らかではありませんが、1965年に「サボイ・カクテル・ブック」に初めて登場しています。
バラライカは、ロシアの民族楽器であることから、ウオツカからの連想で名付けられたとはすぐに想像出来るでしょうが、何故バラライカという名前が付けられたのかは、定かではありません。
ここで、面白い説を提示しているサイトを見つけました。
アサヒビールのWEBサイトの中の「カクテルガイド」というコーナーにこんな記述があります。
この〈バラライカ〉、初出は1965年に改版された『ザ・サヴォイ・カクテル・ブック』であったそうなのですが、この年は、デイヴィッド・リーンが監督をつとめたある有名な映画が封切りされた年でもありました。
『ドクトル・ジバゴ』です。
原作者であるロシアの文豪パステルナークは、この作品で1958年のノーベル文学賞に選ばれながら、当時の政治事情で辞退せざるをえなかったという逸話を残しているほどで、これがいかに当時話題になったかというのは、アカデミー賞の五部門を制したことからもうかがえるというもの。
そんな話題作のなかで、バラライカという楽器は、音楽に、そして映像にと、八面六臂の活躍をします。おそらくはジバゴが愛したふたりの女性の影をも薄くさせるほど・・・。
恋人を亡くしたという〈マルガリータ〉の悲恋譚ほど知られた話ではありませんが、〈バラライカ〉に色気のなさを感じたら「ラーラのテーマ」を思い出すのがよいでしょう。
バラライカが「サボイ・カクテル・ブック」に登場した年と、『ドクトル・ジバゴ』という映画が封切りされた年が一緒というのは、この話を読む限り偶然ではない気がしています。
カクテルの名前ひとつでも、とても興味深いものです。
こんな話題も酒の肴にいかがですか?
PHOTO : 府中市・BAR American
Posted by suikyomushi at 12:55│Comments(3)│TrackBack(0)
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この記事へのコメント
カクテルの基本ともいえるこれらのカクテルの中で好きなのはホワイトレディとXYZです。XYZのネーミングは確か漫画シティーハンターの中で伝言板に書かれてる理由と似ていたような気が・・・。
カクテルって美味しいだけでなくてネーミングの理由が判るとたのしいですよね。
また、スピリッツの種類だけじゃなくお酒の銘柄で名前が変わったりするものもありますよね、「ピンクダイキリ」と「バカルディ」みたいに・・・これも判ってくると飲みながら楽しい気分になります。
カクテルって美味しいだけでなくてネーミングの理由が判るとたのしいですよね。
また、スピリッツの種類だけじゃなくお酒の銘柄で名前が変わったりするものもありますよね、「ピンクダイキリ」と「バカルディ」みたいに・・・これも判ってくると飲みながら楽しい気分になります。
Posted by yebis at 2005年04月13日 21:40
バラライカのベーススピリッツが変化した話題
ありがとうございます
バラライカの変化したカクテル
全て飲んだことがあるのです
でも、それぞれに独特の個性があるのが
なかなか覚えられない理由のひとつかもしれません
特にサイドカーとバラライカは
味と見た目がホントに違いますよね…
またそれがカクテルの面白いところ
今度、
・バラライカ
・ホワイト・レディ
・サイドカー
・XYZ
・マルガリータ
と一度に試してみたい
その前に酔ってしまうかもしれませんが…
ありがとうございます
バラライカの変化したカクテル
全て飲んだことがあるのです
でも、それぞれに独特の個性があるのが
なかなか覚えられない理由のひとつかもしれません
特にサイドカーとバラライカは
味と見た目がホントに違いますよね…
またそれがカクテルの面白いところ
今度、
・バラライカ
・ホワイト・レディ
・サイドカー
・XYZ
・マルガリータ
と一度に試してみたい
その前に酔ってしまうかもしれませんが…
Posted by みふブー at 2005年04月13日 23:50
>yebisさん
XYZは、アルファベットの終わりということで、「最後のカクテル」という意味と聞いたことがあります。
転じて、「これ以上のものはない、最高のカクテル」。
カクテルのネーミングは、興味深いものが多いですね。
それもカクテルならではなんだと思います。
私もよくネタにしてますけど。
>みふブーさん
ネタ振りをしてくれたおかげで、まとまりのある記事になりました。
ありがとうございました。
名前を覚えようとするより、好きになればいいんだと思います。
そうすれば忘れなくなります。
XYZは、アルファベットの終わりということで、「最後のカクテル」という意味と聞いたことがあります。
転じて、「これ以上のものはない、最高のカクテル」。
カクテルのネーミングは、興味深いものが多いですね。
それもカクテルならではなんだと思います。
私もよくネタにしてますけど。
>みふブーさん
ネタ振りをしてくれたおかげで、まとまりのある記事になりました。
ありがとうございました。
名前を覚えようとするより、好きになればいいんだと思います。
そうすれば忘れなくなります。
Posted by YUJI at 2005年04月14日 13:51