2005年04月04日

ポート・エレン 1978(25年) 4thリリース PORT ELLEN 1978 4th Release

ポートエレン1825年に創業されたポート・エレン蒸留所。
ポート・エレンとは、アイラ島の港の名前、そして村の名前です。
1983年に操業を停止、現在では製造免許を持っていないため、もうウイスキーを造ることはないでしょう。
ただ、モルト(発芽大麦)の製造だけは行っているようで、アイラ島の全ての蒸留所に出荷しているとのことです。

そういう理由から、ポート・エレンは幻のシングル・モルトと呼ばれています。

さて、このポート・エレン、蒸留所が閉鎖される前に造ったストックによって瓶詰めされたものです。
樽原酒のストックは、UD社(ユナイテッド・ディスティラリー)が所有しています。
ポート・エレンは、そのストックによりさまざまな瓶詰め業者から発売されています。
そして、そのUD社から発売された限定品が、今回紹介するPORT ELLEN 1978 4th Releaseです。
まあ、これがポート・エレンのオフィシャルと言っていいんでしょう。

実は、1stがリリースされた際に全部で3回リリースされるという話だったようです。
そして、3rdがリリースされた時点でUD社の樽原酒がほとんど底を付くという噂がありました。
ところが、その噂を翻すように4thリリースが発売されたのです。
しかも、今までの中で一番少ない、たったの5100本限定。

ポートエレンのラベル色は濃いゴールド。
香りは、甘い香りの後ろにスモーキーな感じがあります。
いい香りです。

味は、塩っぽさと酸味と香ばしさの合わさったような感じから、ナッツのような香りと軽い苦味の気持ちのいい長めのフィニッシュ。
(何回書いてもテイスティング・ノートは難しい…)

実は、瓶詰め業者のポート・エレンも飲んだことが無い私。
ポート・エレン初体験だったんですが、旨いですね、これ。

かのマイケル・ジャクソン(スリラー歌ってるあの歌手じゃないですよ)も『アイラ好きや愛好家のためのモルト。この蒸留所は復活すべき』とおっしゃってます。

あと何回飲めるかわかりませんけど、惜しまれつつ無くなっていく原酒への想いを馳せながら、楽しもうかなと思っています。


PHOTO : 府中市・BAR American


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先週か先々週ぐらいに、American@府中のスタッフKさんが「買っちゃいました
PORT ELLEN 4th Release【take-mぶろぐ。】at 2005年04月09日 15:41
これは飲んでおいたほうがいい! 絶対に。   シルバーシール ポートエレン21年 ファーストボトリング 1980年に蒸留され2001年に瓶詰めされたウイスキー ポートエレンそのものは、1983年に閉鎖されてしまった。 建物は残っているが、現在は別棟にて製麦工場と
ポートエレン【Bar:Colon(バー:コロン)日記】at 2005年06月29日 17:48
この記事へのコメント
あああ、ポートエレン!!欲しいです。島もので見たことも飲んだことも無いうちの一つ、是非飲みたいです。とはいっても近所のバーに置いてあるわけもなく買うしかないですが、今月はスプリングバンクとロイヤルハウスホールドを買って予算が・・・、来月まで残っていてほしいものです。
Posted by yebis at 2005年04月04日 22:01
そうですか、まだ飲んだことないですか。
来月まで残っているといいですね。
島ものがお好きならきっとお口に合うと思います。

それにしてもロイヤルハウスホールドを買うってすごいなぁ。
Posted by YUJI at 2005年04月05日 02:03
1983年、シングル・モルト大凶の年であります。
ご紹介されていたポート・エレンに限らず、
ダラス・ドゥー、グレンロッキー、グレン・モール、バンフ
グレン・アルビン、
ノース・ポート、セント・マグデランなどの蒸留所が閉鎖・休止に追い込まれています。
業界の冷たい時代だったのでしょう。
シングル・モルトに未来はない。
彼らはそう判断したのかもしれません。

Posted by モルト侍 at 2005年04月05日 07:15
長過ぎたのです。
さて、今回のこのポート・エレン。
ジェイズバーでは扱ったことはありませんが、池袋のバーで飲ませていただいたことがあります。
僕がその時思ったのは、
重たいパンチは長い時間クラクラするという感触。
指先をナイフで切られるような痛みではない、みぞおちにパンチを喰らったような、重たい痛み。

コクがあり、甘味もあり、隠し味にきっちりと塩が決まっている。アルコールの高さから由来する切れ上がりの良さを保ちつつ、十分にしっとりと穏やか。どことなくバナナのようなねっとりとした感触。しかしそれらの要素がしっかりとフレームの中に納まっている心地良さ。
非常に納得をした思い出があります。

結局このモルトは斬れませんなぁ。
しかし、もうちょっと安くしてくれないだろうか。残念!

Posted by モルト侍 at 2005年04月05日 07:16
テイスティング・ノートありがとうございます。
まさか私のブログのコメントで語っていただけるとは思いませんでした。
「重たいパンチ」「指先をナイフで切られるような痛みではない」など、面白い表現です。
そんな言葉の使い方にあこがれますねぇ。

それと、1983年ってそんな年だったんですか。
勉強になります。
Posted by YUJI at 2005年04月05日 11:24
ポート・エレン・・・2度ほど、飲んだことがあります。しっかりしていて優しい味だったような・・・。

先週末に祇園で飲んでいた際も、隣の客人がボウモアを飲んではって、「クラレットが好きでした」って話をしてたんですけど・・・。

でも、限られた数しか出てないお酒ってありますよね。それをこんな遠く離れた島国で飲める・・・日本ってそういう意味ではもっとも贅沢なのでは、と思います。

マイケル・ジャクソン氏が来店しはったことがあるバーへ、(最近、ちょっとご無沙汰しているので)近いうちに飲みに行ってきます。 ^0^
Posted by hanna at 2005年04月05日 15:17
ボウモア・クラレット、私も飲んだことあります。
あの香りは好きでしたねぇ。

私も、本国でも貴重である酒を日本で飲めるのは贅沢だと思いますし、素敵だとも思います。
もちろん、日本は有力な市場であるからだと思うのですが。

マイケル・ジャクソン氏が来店したバーがあるのですか。
それはすごい。
今度お話を聞かせてください。
Posted by YUJI at 2005年04月05日 15:25